勉強法・専業・兼業・独学

司法書士試験専業より兼業受験生が自分には合っていた話

前回の記事で自分が思う専業受験生のメリットとデメリットを書いた。基本的には専業受験生の裏返しだけど、今回は兼業受験生について書いてみようと思う。

会社員

時間がない

兼業受験生は仕事をしているので専業受験生に比べて物理的に勉強にあてられる時間が少なくなる。1年目は平日月曜日から金曜日、9時から17時30分までが基本の勤務時間だったのだけど、その間は仕事で拘束されるし、通勤の時間も必要なので、結局8時から19時くらいまでは仕事に関係する時間にあてることになっていた。残業も当然のようにあったし、たまに休日出勤だってあった。必然的に勉強に取れる時間は少なかった。

飲み会がある

仕事をしていると、勤務時間外の付き合いにも顔を出さないといけない。例えば歓送迎会とか忘年会とか。もちろんそれらを全部断ることは出来る。でも自分はよほど気の乗らないものでない限り断らなかった。会社の人たちは良い人が多かったし、飲み会に行くことで気晴らしにもなっていた。会社の飲み会は”息抜き程度に”というのを心掛けて参加していた。うまく立ち回れば付き合いも勉強に良い影響を与えると思う。強制的に参加しないといけない気の乗らない飲み会が多い会社や部署だったら、試験勉強中はそれが結構なストレスになっていただろうな、とも思う。

仕事を持ち帰る

日中に起きたトラブルのこととか、次の日のプレゼンの準備とか、家に帰っても仕事のことを考えたり、持ち帰ってパソコンで資料作ったりすることも多かった。「仕事は会社で、家では勉強」と割り切りたかったのだけど、仕事をしているとやっぱり仕事が中心になって、家でも仕事の事を考えて勉強出来ない日も結構あった。

ストレスを引きずる

仕事でミスをしてしまったり、人間関係でちょっと嫌なことがあったりすると、仕事が終わってからも気になってしまっていた。これも”仕事は仕事”と完全に割り切れるタイプの人だと問題ないのだろうけど、自分は結構考えてしまう方なので、それが気になって勉強していても、ふと思い出して、気になりだしたらそっちが気になって勉強が手につかないこともあった。

疲れている

曜日を追う毎に疲れが溜まっていくのを肌で感じていた。仕事して勉強して毎日寝不足気味で・・・という生活をしていたら、そりゃ疲れも溜まるだろう。木曜日、金曜日の夜は特に気力を振り絞って勉強していた。平日時間が取れない分は週末に勉強しないといけないのだけど、土曜の朝はゆっくり寝て疲れを取っていた。「24時間起きてられる体が欲しいなー」とか「疲れない体にならないだろうか」とか危ない妄想もしたりしていた。

補助者

意外に勉強時間はある

補助者になって勤務時間は9-17時、残業なし、通勤時間は片道15分の勤務時間になった。通勤時間も減ったし、残業もないので、朝は1時間、帰ってから4時間、合計5時間を1日の勉強時間のノルマにしていた。日中は外出が結構あったりして一人の時間があったので、隙間時間を利用して勉強していた。1日のノルマを達成出来ない日ももちろんあったけど、「今日は4時間しかできなかったけど、明日6時間したらいいや」という感じで週単位で調整していたので、ノルマを達成できないストレスはそんなになかった。

リズムを作れる

朝起きて決まった時間に事務所に行って、定時で仕事を終えて帰ってくる、という淡々とした毎日を過ごすことで、規則正しい生活のリズムが出来ていた。専業受験生の時は外部から拘束されることが無かったので、自分では律しているつもりでも、自然に自堕落な生活になってしまっていた。生活のリズムが出来ると、そこに勉強時間を当て込んで淡々とこなすだけになるので、何も考えずに時間になったら勉強を始めるという生活になっていた

兼業時代を通して

収入があるという安心感

年齢のこともあって、専業受験生の時は「落ちたら先がない」という過度なプレッシャーで精神的に追い詰められ過ぎていた。仕事をしていると「落ちてもとりあえず生活は出来る」という安心感があった。だからと言って気を抜ける訳ではないのだけど、少なくとも自分には「生活が出来なくなるかもしれない」という不安を抱えながら専業で勉強するよりは、兼業で収入を得ながら淡々と勉強するほうが性格に合っていた。

世間体が悪くない

「仕事をしながら勉強をしている」というと、大体「凄いねー」という声を頂く。中には「(受かるか分からんのに、そんな勉強するなんて)凄いねー」みたいな嘲笑の声もあったと思うけど、そんなのは無視無視。国民の勤労の義務を果たしながら自分の夢に向かって勉強しているのだから誰に文句を言われる筋合いもない。

大体こんな感じ。自分には今の兼業受験生のスタイルの方が合っている。だけどそれは今の環境だったり、専業期間で基礎が出来た上で兼業生活に入ったからそう思うのであって「専業がいいか兼業がいいか」は人それぞれの環境や性格によって違ってくると思う。

もしこれから勉強を始める誰かに専業が良いか兼業が良いかと聞かれたら、「専業受験生の方が勉強にあてられる時間が多い点では有利だと思うけど、勉強時間という一点からだけじゃなくて、他の色々な要素を加味して決めた方が良いよ。」と、両方を経験した自分は言うかな。


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