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【回想録】ワクワクな1年目(会社員と司法書士兼業受験生)

今から4年前、平成26年の5月から司法書士試験の勉強を始めた。勉強開始当初は、意気揚々と希望に満ち溢れていた。この後、ドロ沼にはまるとも知らずに・・・。

予備校の講義が楽しかった

司法書士を目指そうと決めて、独学では厳しいと思ったので、まずは予備校探し。ネットで色々と情報を探し、講義のサンプル動画を見て、伊藤塾の入門講座が自分には合っていると思ったので、伊藤塾の門戸を叩いた。

入門講座は1回3時間、週3回の講義を4月~翌年4月までの約1年で受けて、その年の試験に受かりましょう、という講座。

始める前は、「1年も勉強したら受かるやろ」と思っていた。この試験の大変さを何も分かっていなかったので、本当にそう思っていた汗。

受講形態はインターネット受講。仕事をしていたので、仕事終わりに予備校に通うのは難しそうだったし、ネット受講の方が自分のペースで出来るから良いと思った。

勉強は一人でするものだと思っていたので、別に受験仲間とかいらないと思っていた(でもこの考えは2年目にガラっと変わる)。

講義は始めの方は毎回とっても面白かった!分かりやすく説明してくれているはずなのに、全然理解出来なかったけど、面白かった笑!多分、「法律を勉強している自分」に酔っていたところもあったと思うw。

先生からは受験生を合格させたいという熱い想いをヒシヒシ感じたし、熱心で丁寧な講義は聴いていて心地よかった。講義から垣間見える先生の人柄も好きだった。

ネット受講だったので実際に先生に会ったことはなくて、画面越しに見る先生がテレビに映る芸能人のようにも感じて一種の憧れさえ感じていた。

分からなくなるスパイラル

講義は、「民法→不登法→商法・会社法→商登法→民訴系→供託→憲法→刑法」の順だった。

一番初めに習う民法は、覚えることも多いし難しくて全然講義についていけている感じはなかったけど、普段の生活とかけ離れているものではないので、イメージはしやすかった。

でも次の科目の不登法からはチンプンカンプンになった。択一知識だけじゃなく、記述のひな型も覚えないといけない。そもそも「登記って何?」というところから始まった自分にはイメージし辛くて厳しかった。

商法・会社法に入って、チンプンカンプンに拍車がかかった。会社の仕組みや形態になじみがなかったせいか、説明されてもイメージすることが難しくて、何がなんやら。数字とか細かい知識も覚えないといけなくて、本当に全然分からなかった。

会社法がそんな感じだったので、当然その次に学ぶ商登法も訳が訳が分からなかった。「ひな型って何?」というレベル。でも不思議なことに諦めようとは思わなかった。多分、分からないながらも講義は面白かったので、先生の講義に救われていたんだと思う。

年内に主要4科目が終わって、年明けからマイナー科目の講義が始まった。この時点で主要4科目は全然理解していないし、過去問も解いていないし、記述に至ってはひな型さえ覚えていない、という状態だったと思う。

仕事が忙しくて勉強時間にとれる時間が少なかったのもあるけど、それ以前に、この試験を「舐めてた」というのが大きい。

民法の基礎が分かっていないから、当然民訴系も理解するのが難しかったし、供託に至ってはそもそもなんで供託って制度があるのかさえ分かっていなかった。憲法・刑法に入った頃には「まだあるの?」という感じで息切れ感があった。

一年目の結果は・・・

4月の時点で、過去問は当然、入門講座で配られる基礎ドリルさえ全部解いていない状態だった。講義だけはなんとか全部聴き終えた。この年の本試験の合格は諦めて(当然やけど^^;)、とりあえず民法だけをやることにした。

結果、本試験では午前22問、午後7問という散々な結果だった。でも、勉強した民法が取れていたことで、少し自信にはなった。午後は全く勉強していないので「5拓の問題で35問中の7問って、5角形の鉛筆ころがしでちょうど取れる点数やな」と妙に感心したのを覚えている笑。

こんな感じだったのに、会社法の講義を受けているあたりで「自分はこの道に進もう」と決めた。

全然理解出来ないのに勉強は面白いと思っていたので「これは本当に自分が好きなものなんだな」と思った。好きなことであれば、勉強時間さえ取れて集中して勉強したら理解できるようになるとも思った。

それに何より、勉強していくうちに司法書士の仕事がとても魅力的に感じてきた。そういう訳で、意を決して仕事を辞めて専業受験生になることにした。「1年集中して勉強して受かる!」と決めて・・・。


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