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六法で条文を素読する勉強をしなかった理由

今年4年目の勉強で、条文の素読は憲法以外はしなかった。

必要な条文はテキストに書いてある

条文の素読をしなかった一番の理由は、試験に必要な条文は、テキストに書いてあるから。

テキストには条文と、その条文の内容の解説、関連する判例がまとまって掲載されている。テキストを読んでいれば、条文の内容は勉強出来るし、解説や判例もまとめて読めるので、条文だけを六法で素読するよりも効率的に学べる。

それに、条文の中でも、試験に必要な条文と、試験には重要でない条文もある。六法で初めから最後まで順番に条文を素読していくのは、条文ごとの試験においての重要度も分かり難いし、重要でない条文を読むのは時間的にも効率が悪いと思った。

学習初期の頃は六法で条文の素読をすることもあった。法律の勉強をするので、六法で条文を引くのも勉強だと思っていたから。実務では条文を根拠に文書を作成したり、お客さんに説明したりすることもあるので、六法を引くことはある。でも、試験に受かるための勉強をするのには、六法を引く必要性は感じられなかったので、そう思ってからは六法を引く勉強をするのはやめた。

ただ、憲法は条文数が少ないのと、決議要件等の数値を覚えるには条文をそのまま覚えた方が効率が良いと思ったので、憲法だけは条文の素読をしていた。

条文だけの勉強はしなかったのか?

六法で条文を素読する勉強はしなかったけど、車の運転中は、民法と憲法の条文を聞き流していた。

運転中はもちろんテキストを読む等の目でする勉強は出来ないので、耳で勉強することになる。予備校の講義を聴くこともあったけど、講義はテキストに沿って進められるので、テキストを見ながら聴く方が効率が良いと思ったので、今年は条文の聞き流しばかりしていた。

条文は、通常の2倍の速度で再生して聞いていた。初めは早すぎて聴き取り難かったけど、何度も繰り返して聴いているうちに、2倍速でも聴き取れるようになった。

民法と憲法に絞っていたのは、民法と憲法は、他の科目に比べて、特に条文の内容が重要だと思っていたから。例えば、会社法は条文が読みにくいし、聞き流してもあまり意味がないと思っていて、だったら民法と憲法に絞って何度も繰り返して聴いて覚える方が役に立つ気がしていた。

条文の素読は必要ないのか?

条文の素読が必要か否かは、意見が分かれるところ。合格体験記を見ても必要という人もいるし必要ないという人もいる。まわりの受験生も条文の素読をしている人もいるし、そうでない人もいる。

テキストを読まずに過去問だけ解いている人もいるし、過去問だけ解いてテキストを読まない人もいるし、条文もそれと同じで、条文の素読が必要か否かは結局は自分の勉強方法に拠るんだと思う。

ただ、今年の試験においては、条文を知ってさえいれば解けた問題もあった。最近の司法書士試験の問題は、以前に比べて条文がそのまま出題される問題は少なくなっていると言われているけど、それでも条文がそのまま出題されることはある。条文だけを覚えていく勉強も、得点するのに一定の効果はあるとは思う。

じゃぁ、もしまた来年試験を受けることになったとして、条文を素読する勉強をするかといえば、自分はしないと思う。時間がたっぷりあるなら六法で条文を素読する勉強を取り入れても良いかもしれないけど、そこは時間との兼ね合い。六法で条文を素読しなくても、必要なことはテキストに書いてあるので、テキストを読む方がインプット先も一つに絞られるし、自分には合っていると思う。

それでもやっぱり条文は引かなくてもいいのでは(2019年1月追記)

今、新人研修を受けている。研修を受けるにあたって六法を買い直した。研修では条文を引くことが結構あって、今さらながら条文を頭に入れることの大切さを実感している。

研修委員が「最近は条文も引かずにテキストだけで受かる受験生がいるらしいけど、それはどうなんですかね~?法律家として条文を引かずに受験するなんてねぇ~・・・」みたいなことを言っていた。

人それぞれ考え方は違うと思うけど、自分はまずは試験に受かることが大事だから、テキストと過去問だけで合格できるなら、条文は別に引かなくても良いと思っている。条文を軽視している訳ではなくて、合格するための戦略として六法は引かないという選択をするのもアリだと思うということ。


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