毎年4月になるとソワソワしだす。いわゆる直前期と言われる時期が始まるから。直前期の過ごし方も毎年変わった。直前期の過ごし方の回顧録。
1年目[とりあえず民法だけ頑張ろう]平成27年
1年目は4月になった時点で全然勉強が進んでいなかったので、直前期が始まる頃にはこの年の合格は諦めていた。勉強したところだけでも取れたら、来年に繋げられる気がしたから、「民法だけ勉強して、勉強したとこだけは得点できるようにしよう」と思った。
直前期に民法のテキストを読んで、予備校で配られた基礎ドリルを解いただけで、本試験を受けた。模試を受けても無駄な気がしたので、模試も受けなかった。合格を諦めていたので、直前期だからと言って精神的にしんどくなることもなかった。
民法で勉強したところは正解していたので、択一全体の点数は悪かったけど「勉強したら点数に繋がるんだ」と来年への希望を持てた。
2年目[追いつめられた3カ月]平成28年
直前期に入ると、毎日精神的にとても辛かった。1年間専業受験生として勉強に専念していたけど、合格出来る自信が全くない。不安で、6月に入ると眠れなくなったり、お腹が痛くなったりしていたw。試験を受けることに対して、ここまで追いつめられたのは人生で初めてだった。
直前期の勉強は、基本的には「テキストを読む」→『オートマ過去問を解く』の繰り返し。「司法書士試験に合格するには、テキスト重視の勉強が良いらしい」「Aランクの知識だけ完璧にしたら受かる」という巷の情報を盲目的に信じてそうしていた。
模試は、伊藤塾の模試を2回と、LECの模試を多分3回くらい受けた(←正確に覚えていないけど、それくらいだった)。LECの模試は5・6月で全5回分を申し込んでいたのだけど、伊藤塾の模試と合わせて毎週模試を受けるのは、精神的にも体力的にも時間的にも厳しいと思って途中で受けるのをやめた。
模試の結果は本試験の結果とは関係ないのだから気にするなとは言われてるけど、気にしないなんて無理だと思う。この年は、模試の結果は気になることは前提として、気になった上でどう付き合うか、割り切り方が分かっていなかったから、模試の結果に左右されてしんどかったんだと思う。
振り返ってみると、この年が一番「合格したい気持ち」と「合格するまでに至っていない自分」のギャップが大きかったと思う。専業受験生だったこともあって、全然合格レベルに達していないのに、どうしても合格しないといけないいう強迫観念にも似た気持ちだけが空回りして、直前期は不安な毎日を送っていた。
3年目[仕事と勉強の両立からのストレス]平成29年
去年の専業受験生とは違って、兼業受験生だったので、「合格しないと人生終わりだ」的なプレッシャーはなかった。落ちても生活は出来るという安心感が、去年より精神を安定させていたんだと思う。
兼業受験生として司法書士事務所の補助者として働き始めた年でもあったので、仕事と勉強を両立させながら直前期を過ごすのは大変だった記憶がある。あれもこれもやりたいのに、日中は仕事で勉強が出来ないストレスを抱えながら毎日過ごしていた。
試験直前の1週間は、仕事は午後半休にして貰って、全科目のテキストを通読し、直前に見直そうと思って付箋を貼っていた過去問の問題を解いた。試験の直前に全範囲を見直せたことで、やることはやったという気持ちにはなっていた。
4年目[淡々と、淡々と。]平成30年
今年、4年目の直前期にやったのは、「過去問毎日100問解く」「記述毎日各1問解く」「スキマ時間にケータイ司法書士を読む」ことの3点。
淡々と毎日を過ごしていたので、直前期だからと言って、特別に不安になることも無かった。試験日にピークを持っていけるように計画して、それを意識しながら勉強していたので、直前期の途中経過でスランプ的なことがあっても、さほど気にはならなかった。全く気にならなかったと言えば嘘になるけど、過敏になるほどのプレッシャーを感じることはなかった。
試験直前の10日間にやったのは、「過去問の付箋をつけた肢の見直し」「テキスト全科目通読」「ケータイ司法書士全6冊(左ページのみ)通読」「記述式過去問の過去5年分を解く」「記述式の間違いメモの見直し」の5点。仕事があってもこなせるように計画してやっていたので、今年は試験1週間前も普段通りに仕事していた。
1年目に精神的に追いつめられなかったのは真剣味に欠けていたから。2年目に精神的に不安定になったのは自信の無さの表れ。3年目に抱えたストレスは時間との付き合い方がうまくできなかったから。今年4年目は計画立てて淡々と過ごすことが出来たので、直前期にアタフタするようなことは無かった。
直前期だけを振り返ってみても、確実に成長はしてきているんだなと思えた。