司法書士の仕事

【コロナ】緊急事態宣言に伴う司法書士の仕事への影響【自粛要請】

コロナ禍での仕事

新型コロナウィルスが感染拡大し、緊急事態宣言が発表されてから、司法書士の仕事やプライベートに変化がありました。今回は近況を書きたいと思います。

コロナ感染拡大による司法書士の仕事への影響

法務局や裁判所

直で影響受けているのは、登記完了日がめちゃ遅くなっていること。これまでは権利の登記の完了日が申請から通常1週間程の法務局で、完了するのが1~1カ月半後になっている。

新型コロナウイルス感染症対策として法務局の職員数を縮小して事務処理を行っているそうで、この状況の中では登記完了日が遅くなるのも仕方がない。むしろ何も対処無く、これまで通りの期間で登記が完了する方が心配になる。登記完了日まで日にちがかかるので、申請後の事後処理がいつもより余裕持って出来ているw。

法務局の窓口にはビニールシートがかけられている。初めてビニールシートがかけられたニュースを見たのは、たしかセブンイレブンのレジにかけられた時だったと思う。今ではスーパーでもドラッグストアでもビニールシートがかけられているところが多い。不特定多数の方を相手にする窓口業務では、感染するリスクを抱えながら仕事をしないといけない。

そのような状況で仕事をしてくれている方には感謝しかない。マスクをした上、ビニールシート越しに話をする時に、声が届かないことがある…。感謝の気持ちをこめて、大きな声で話すように心がけよう。。。

登記完了日が遅くなってから、一度だけ「登記完了が遅いけどどうなってんの?」とお客様から問い合わせがあった。大事な不動産の登記。権利証が届くのが遅いと不安になる気持ちも分かる。「コロナの影響で、こうこうこういう事情で、登記の完了が遅くなっています。」と説明すると納得してくれた。

裁判所も同様。とある仕事で裁判所へ書類を提出したが、返答がなかなかない。コロナの影響で処理に通常よりも時間がかかっているとのこと。

仕事の忙しさや決済時の対応

仕事の忙しさはどうかというと、4月に入ってから少し落ち着いている。3月にはコロナの感染拡大が叫ばれていたけれども、決算月が3月の会社が多いこともあって、3月は企業案件が多くてちょっと忙しかった。コロナが感染拡大する前に決まっていた取引が実行されていた感じ。ただ、例年4月は3月の忙しさの反動から少し落ち着くので、今年が特段暇かというとそうでない気もする。

店を閉めている不動産業者もある。3月や4月に新しく家を買おうという人も少なくなっているだろう。登記申請は売買契約が決まってから少し後にすることが多いので、もしコロナの影響を感じるとしたら、ゴールデンウィーク明けじゃないかな。

決済は応接室ですることが多く、人が密集するので、決済時にはほぼ皆マスクをしている。でも中にはマスクをしていない人もいるので、そういった時は、なるべくその人とは距離を取るし、応接室が扉で仕切られている場合は、扉を解放するようにお願いしている。そして決済が終わったら、手洗いうがいを欠かさない。今の決済の仕組みだと、オンラインでやるのは難しい。やれる中でやれることをやるしかない。

法務局の入り口には消毒用アルコールが置かれているので、法務局にいった時は必ず利用させて貰っている。エレベーターは可能な限り一人の時に乗るようにしたり、ボタンを指で押さないようにしたり。なんか色々気にしすぎて、外出すると気づかれする今日この頃。

研修と司法書士会、働き方

司法書士会で予定されていた集合研修は軒並み中止になっているので、先日、連合会のオンライン研修を受講した。これまでは会場で研修を受けていたのだけど、オンラインで受けるのも悪くない。自宅だとリラックスして受講できるし、単元ごとに確認テストがあるので、ちゃんと聞かなきゃとも思うし。もちろん、会場で受講する時もちゃんと聞いてるけどw。オンライン研修は、結構前の研修も視聴できるので「おぉ!こんなニッチな分野の研修あったんや」といった発見もあって面白い。

司法書士会の相談業務も中止されている。今の状況では相談業務の中止も致し方ない。急を要する相談をしたい方は、各事務所や法人へ問い合わせると相談に乗って貰えると思うので、そうして貰うしかないかな。司法書士会も問い合わせ時間を短縮したりしている。もし書士会で感染者が出て閉鎖されたら、職印証明書の発行が止まったり、職務上請求書を購入できなくなるので、そういった事態になりかねないかもしれないと考えながら仕事を進めないといけない。

世間ではテレワークが推奨されているけれども、出勤はいつも通りにしている。自分の周りでは聞かないけど、テレワークしている司法書士事務所は結構あるのかな?。個人情報を扱う仕事では、自宅で仕事をするって結構ハードル高い気がする。事務所ではマスクをし、同僚ともなるべく距離をとって仕事をする。お互いが気を遣いながら仕事をしている感じ。

コロナが流行る前は、ランチを外で食べたり、お店に買いに行ったりしていたけど、今は外になるべく出たくないので、家からお弁当を持っていって事務所で食べている。”お弁当”って良い風に書いたけど、実際は昨晩のおかずを適当に詰めて持っていっているだけ。翌日持っていくように、晩ご飯を少し多めに作るようになっているのも、コロナの影響のちょっとした変化w。

コロナ禍での司法書士としての今の自分

今のところ、緊急事態宣言は5月6日までとなっているけど、5月6日の時点で今の状況が劇的に改善されて良くなっているとは正直思えない。感染拡大は落ち着いてはいるかもしれないけど、完全に収束はしていないと思う。5月7日から「はい、これからは何の心配もなく以前のように活動しましょう」とはならないはず。

個人的には今すぐに経済破綻する状況にはないのだけど、この状況が長引くと、この先どうなるか分からない。自分が感じる経済的な不安は、多くの人が抱えている不安と同じだと思う。

全国的な登記件数の減少や高度な情報社会による影響、AIやブロックチェーンの台頭によって、司法書士業界の明るくない話を耳にするようになって久しい。そこにきて今回のコロナ騒動。ネガディブな情報が独り歩きしてるような気がするけど、自分は司法書士の仕事が好きだし、これからも司法書士として仕事をしていきたいと思っている。

個人の力ではどうにも抗えない外部的要因には、ある程度の割り切りが必要なのかもしれない。自分が出来ることを考えて、そして実行する。考えているだけでは何も変わらない。結果を求めるなら、それを実現するために行動するしかない。

外出自粛するようになってから、自分の時間が出来た。今は人と会ったり、外で何かを吸収したりは出来ないけど、その代わりに普段出来ないことをする時間が増えた。アフターコロナにせよウィズコロナになるにせよ、今どう過ごすかでこれからの仕事が良くも悪くもなると思っている。


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