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【ダブルライセンス】司法書士試験と試験科目が被る他の資格試験【ステップアップ】

司法書士試験と試験科目が被る資格試験

自宅にいる時間が長くなり、自分で自由に使える時間が多くなっている今日この頃。まだ終わっていないけど、掃除や片付けするのも飽きてきた。

自宅で時間を有効活用できる過ごし方の一つが、本を読んだり勉強したりすること。この機会に改正民法の勉強を改めてじっくりやってみる。あとは、何か資格を取るのもいいかなーと思っている。折角取るなら、今の仕事に役立つものがいいし、司法書士試験と試験科目が被っている資格試験だと尚良いw。

そういう訳で、司法書士試験と試験科目が被っていて、取得すると仕事に役立ちそうな資格を調べてみた。ちなみに司法書士試験の試験科目は①憲法、②民法、③刑法、④会社法/商法、⑤民事訴訟法、⑥民事執行法、⑦民事保全法、⑧司法書士法、⑨供託法、⑩不動産登記法、⑪商業登記法の11科目。…多っ。

行政書士試験

行政書士の資格は既に持っているのだけど、司法書士の仕事をする上で、一番役立つのが行政書士の資格。

行政書士試験の試験科目は、①基礎法学、②憲法③民法、④行政法、⑤会社法/商法、⑥一般知識等。5科目のうち3科目が被っている。司法書士試験の受験勉強が、そのまま行政書士試験にも活かせる。

行政書士の資格登録をしていると、例えば本店移転等をした際に行政庁へ届出をしないといけない業態の会社の仕事を請け負った時、会社の本店移転登記と行政庁への変更届出の仕事を一手に請け負うことができる。

あとは、古物商の許可申請。会社が古物の売買をする場合、その旨を会社の目的に記載することと、公安委員会の古物商の許可が必要。会社設立の仕事を依頼された際に、古物売買が営業目的にある場合は、古物商の許可申請もワンストップでできる。

他にも建設業や風俗営業の許可申請等、司法書士として会社設立の登記をする際に伴う手続きができたりと、行政書士と司法書士の資格はとても親和性が高い。

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土地家屋調査士試験

土地家屋調査士試験の試験科目は、①平面測量/作図、②不動産登記法③民法、④土地家屋調査士法、あと記述式(書式)。2科目が被っている。

土地家屋調査士を持っていると、司法書士の仕事に役立つこと間違いなし。依頼者から相談を受ける時、当然のように登記簿には表題部と権利部があって、表題登記は土地家屋調査士がするなんてことは依頼者が知る由もなく、不動産のことに関して一体として聞かれる。土地家屋調査士の知識があれば、より迅速に適切な回答ができる。

土地家屋調査士と司法書士の資格があれば、土地の分合筆や建物を新築した際の表示登記等、権利部の登記申請する前提としてすべき表題部の登記も一体として請け負える。

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司法試験予備試験

司法書士試験に合格した後に、取得を目指す資格としてよく聞くのが司法試験予備試験。司法書士試験合格後から目指す人もいるし、もともと司法試験合格が最終ゴールで司法書士試験は通過点として受ける人もいる。

司法試験予備試験の試験科目は、①憲法、②行政法、③民法④会社法/商法⑤民事訴訟法⑥刑法、⑦刑事訴訟法、⑧一般教養、⑨法律実務基礎科目(民事実務、刑事実務、法曹倫理)。各科目のボリュームや出題傾向の違いがあるものの、5科目も被っている。

司法試験に合格すると、①裁判官、②検察官、③弁護士のいずれかになるのだろうから、司法書士の資格との相乗効果を生むというよりは、法曹三者の仕事をメインにしていくんだろうと思う。

自分はといえば、司法書士の仕事が好きなので、今のところは司法試験予備試験を受けることはないだろな。簡裁代理系の仕事がきた時、弁護士資格があったらな、と思うこともないことはないけど、そういった時は頼れる弁護士さんに相談したり、紹介したりするので問題はない。この仕事は他士業との連携もとても大事。

そういえば、司法書士の同期にも司法試験予備試験の勉強をしていた人が何人かいるけど、その後どうなったのかな。今年は試験の実施延期が決まって大変だろな…。

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宅地建物取引士試験

宅建の資格は取得済。宅建士試験の試験科目は、①宅建業法、②権利関係、③法令上の制限、④税・その他。権利関係は民法借地借家法区分所有法不動産登記法などが出題されるので、それらが司法書士試験と試験科目が被っている。あとは、税の分野で登録免許税について問われた時にも司法書士の知識が役立つかな。

不動産登記がメインの事務所で司法書士の仕事をしていると、宅建士の試験範囲でもある建築基準法や土地区画整理法の知識が必要になる時がある。そういった点でも宅建士の勉強をしておくと仕事に役に立つかも。

あとは、司法書士の中には宅建業を兼業している人もいる。今すぐどうこうという話ではなくても、宅建士の資格を持っていれば、動きたくなった時に動きやすい。司法書士試験の受験知識が残っているうちに取得しておくといいかも。

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不動産鑑定士

不動産鑑定士の試験科目は、①行政法規、②鑑定理論、③民法、④会計学、⑤経済学。民法は論文式試験の試験科目だけど、司法書士試験の勉強で得た択一知識が役立つはず。

不動産鑑定士試験は近年試験制度の改正があって、短答式試験合格者は翌年・翌翌年の短答式試験が免除される。以前に比べて受験しやすくなったけど、難関試験であることに変わりがない。

司法書士と不動産鑑定士の仕事に直接関わりが無いようにも思えるけど、司法書士の登記の仕事が不動産取引の最終段階での仕事だとすると、不動産の鑑定評価をする不動産鑑定士の仕事は始まりの仕事。宅建士の仲介の仕事も組み合わせて不動産の動きを始めから終わりまで見れるのは面白いかも。知り合いの司法書士事務所では、不動産鑑定士と司法書士の仕事を一緒にしているところもある。

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やみくもに勉強しても意味がない

本業の司法書士の仕事をきっちりすることが前提だけど、それに相乗効果を生む資格や、業務を補完できる資格を取得するのは良いこと。

でも直接は関わりそうにない資格を取得して、司法書士業とは別の柱を持つのも良いかな。例えば、弁理士の知的財産権に関わる仕事は司法書士との関わりは薄いかもしれないけど、試験の選択科目に民法があるし、0から勉強を始めるよりは、少し学習の負担が軽減されるかも。

でも、試験科目が被っているから受験してみるって、資格のそもそもの意義をはき違えている気がする。なぜ弁理士を目指すのか、弁理士資格を取得をして何をしたいのか、そういった合格後の目標が無いと資格を取得する意味がないし、弁理士のような超難関の資格試験に合格するわけがない。そういうわけで、今のところは弁理士を目指すことはないかな。

資格試験の勉強をすることで、その資格に関する知識が身に着くし、学習する習慣が出来るのもひとつのメリット。でも資格試験の勉強には時間を費やすし、お金だってかかる。なぜその資格取得を目指すのか、目的をはっきりさせてから取り組まないといけない。


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