今年度に使っていたテキスト以外の問題集はこんな感じ。択一の過去問をどんな風に解いていたかは、『兼業でも毎日過去問100題解く計画をした話(司法書士試験勉強計画:択一編)』という記事の中で書いた。
『オートマ択一過去問』→民法のみ
『LEC合格ゾーン 択一式過去問』→民法以外の全科目
『伊藤塾セレクション』→主要4科目のみ
『ケータイ司法書士』→全科目(主にインプット教材として利用)
『オートマ記述式』→不動産登記法/商業登記法
『パーフェクト過去問題集(記述式)』→不動産登記法/商業登記法
こないだ、現受験生の友人から「年度別過去問は解かんでもいいんかなぁ?」という問いかけをされた。自分は今年度は、年度別過去問は解かなかったので、その理由を書いておこうと思う。
年度別過去問を解く理由
年度別過去問とは、その名の通り、年度別に午前・午後の問題が本試験そのままの形で収録されている本。年度別過去問を解く人は、伊藤塾の『司法書士年度別過去問』を使っている人が多いんじゃないかな。あとは法務省のホームページで直近5年分の問題がPDFでダウンロードできるので、それをプリントアウトして使うとか。
自分は、直前期に「午前9:30~11:30の2時間で択一35問」「午後13:00~16:00の3時間で択一35問・記述2問」という本試験そのままの形式で問題を解いて、本試験で問題を解く感覚を掴むために、2年目に年度別過去問を解いていた。
直前期に『伊藤塾の年度別過去問』を買って過去5年分を解いたのだけど、その年の基準点や合格点と、自分の得点を照らし合わせて「この年だったら受かってるな」「この年だと落ちてるな」とか、ムダに一喜一憂したりしていた。
何故ムダかというと、年度別過去問で出題されている問題は、『オートマ択一過去問』などで何回も解いた問題がいくつも出題されているので、得点が高めに取れるのは当然だから。あと、あの本試験独特の緊張感の中で解いている訳ではないので、精神的な面からも得点が取れて当たり前。直前期に年度別過去問を解いて、その年の基準点を割っていたらヤバい。
そういった訳で、得点がどうこうではなくて、問題を解く順番を検討したり、2時間/3時間という時間感覚を掴んだり、点数以外の部分で年度別過去問を解くメリットがある気がする。
でも、それって模試で良くない?
3年目の直前期に入った時に「今年は年度別過去問を解こうかどうか」を考えた時に、ハタと思った。
1年目がお試し受験的な感じだったので、本試験問題がどういったものかを2年目の時点では分かっていなかったので、本試験問題を知るという理由からも、2年目に年度別過去問を一通り解いたのは、良かった。
でも3年目は、本試験を2回受けて、年度別過去問も2年目に解いているので、本試験問題がどういったものかも分かっていた。時間配分を検討するなら、年度別過去問を自分で解くより、キッチリと管理された中で受ける模試で検討する方が効果はありそう。問題も初見の問題ばかりなので、何度も解いた過去問が集約された形の年度別過去問を解くメリットをそこまで感じられなかった。
模試の問題は「こんなの本試験で出るの?」っていう問題もあるけど、それは本試験でも同じ。今年の刑法の自首の問題とか、民訴の再審の問題とか、出ないだろうと言われていたテーマが出題されてしまうのが司法書士試験というものw。現場でパニックになりそうになった時の対処法を考えられるのも、何度も見た過去問が集約された年度別過去問を解くより、模試でニッチなテーマの問題が出題された時に対処法を考える方が、より本試験に対応する力がつくような気がする。
そういう訳で、過去問の学習もまだ不十分で、本試験がどんなものなのか分かっていない学習初期の頃に年度別過去問を解くのは効果があると思うけど、複数回受験経験があるのなら、年度別過去問を解くより、模試を受けた方が良いんじゃないかと思う。
「年度別過去問は解かんでもいいんかなぁ?」と問いかけてくれた友人は、来年4回目の受験。なので、こういった「かくかくしかじかの理由で、年度別過去問を解くより模試を複数回受けた方が良いんじゃないかな?」と答えてみた。「でも年度別過去問を解くメリットが他にもあるかもしれないから、最終的に年度別過去問を解くか解かないかは自分で考えて決めてね。」と付け加えて。
【本との出会い】