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軸肢検討より、断然、全肢検討が良いと思った話

今年(平成30年度)の試験は、午前も午後も全肢検討した。全肢検討は、その名の通り、全部の肢を検討して答えを出す解法。これに対して軸足検討は、出題肢の中で軸となる肢を決めて、その肢を判断して組み合わせで答えを出す解法。

例えば、アイウエオの5肢のうち、イが文章が短いからイを判断して、組み合わせで”イエ”と”イオ”があったら、次はエを判断して、イエが正解だと思ったらそれを解答する方法。この場合、ア・ウ・オの肢を検討せずに答えを出せるので、軸足検討は時間短縮になる。

午前は全肢検討、午後は軸足検討が良いと言われている理由

一般的には午前は全肢検討、午後は軸足検討が良いと言われている。理由は、時間的な問題から。午前は2時間で35問を解くので、単純計算で1問につき3~4分弱の時間をかけられる。

これに対して午後は3時間で択一と記述2問を解くので、記述の不登法に1時間、商登法に1時間という時間配分にすると、必然的に択一にかけられる時間は1時間になる。1時間で択一を解くには、1問2分弱で解かないといけない。

民訴系・書士・供託法より不登法・商登法の方が解くのに時間がかかるので、科目によってかける時間にバラつきはあるものの、午前より1問を解くのにかけられる時間が圧倒的に少ない。それ故に、午後は全肢検討すると時間が無くなるので、組み合わせで答えが出たら次の問題に行く軸足検討が推奨されているんだと思う。

午後択一を全肢検討すると時間が足りないのは本当か

確かに午後は午前に比べて相対的に時間が少ない。でも本当に全肢検討出来ないくらい時間がないのか、解法の戦略を立てる時にもう一度考えてみた。

去年(平成29年度)は、午後択一を軸足検討して解いたのもあって、点数がすこぶる悪かった(焦って解いて空回りしたっていうのも、もう一つの大きな理由だけど^^;)。軸足検討をすると、軸足にした肢を間違えてしまうと修正がきかなくなるから、正答率は下がってしまう。

全肢検討だと、軸になる肢だと思った肢を間違えてしまっても、他の肢を読んだ時に間違いを発見することが出来る。午後も全肢検討出来たら点数を上げることが出来るんじゃないか。

かけられる時間に対する問題数だけ見たら、明らかに午後は午前より時間が少ない。でも内容を見たら、民訴系・書士・供託は比較的文章も短いし、知っているか知らないかで即判断して答えを出せる。

不登法・商登法は近年は長文化して肢を読むのに時間はかかるけど、手続法なので基本的には深い思考力が求められる訳ではなく、知っているか知らないかで答えを出すことができる。

午前は憲法・民法はじっくり考えないと答えが出せない問題が結構あるけど、午後は知識さえあれば即判断して答えが出せる。午後択一を全肢検討しても時間が足りなくなることはないんじゃないか、と思うようになった。

午後択一を全肢検討するために取った方法

午後択一を全肢検討するために、午後科目の「①知識の強化」と「②問題を解く時間のスピードアップ」を図った。知っているか知らないかで答えを出せるのなら、知識の幅を広げたらいい。そういうわけで、これまで使っていた『オートマ』をやめて、『合格ゾーン』を使うことにした。オートマは基礎問題が効率よくまとめられていてAランクの問題を解くにはいいのだけど、周辺知識のインプットも必要だと思ったので、問題の収録量が多い合格ゾーンに切り替えた。

②のスピードアップは、知識があれば自然と問題を解くスピードも上がるので①と関連しているのだけど、択一だけじゃなくて、記述についてもスピードアップを図った。午後の択一に時間をかけられないのは、択一に時間をかけすぎると、記述にかける時間がなくなるから。であれば、記述を解く時間を短縮出来れば、択一にかける時間を増やすことが出来る(当たり前のことだけど^^;)。

記述を解く時間が短縮出来ていると思って択一を解くと、あとに控えている記述のことをあまり気にせずに、択一を焦らずにも解ける。そういう訳で、普段の勉強は①知識の強化と②スピードアップを意識して問題を解いていた。

で、今年はどうだったか

午前の正解数は去年と同じで35問中30問。午後は去年は35問中24問だったのに対して、今年は31問。形式だけみると7問分正解数を伸ばすことが出来た。

正解数を伸ばすことが出来たのは「①:知識の強化をしたこと」「②:問題を解く時間のスピードアップをしたこと」「③:記述を解く時間もスピードアップしたこと」、そしてこれが一番の要因で「④:①②③によって全肢検討したこと」が理由。

全肢検討をして時間はどうだったかというと、70分で終わらすことが出来た。実況中継の記事にも書いたけど、結局最後の商登法の問題は焦って解いたから、余裕で70分ではなくて、なんとか70分で終わらせたって感じだけど^^;。

そんなこんなで、時間が足りないがために軸足検討で解答して正答率が上がらないと感じていたけど、全肢検討してみたら時間も足りて正答率も上がった話でした。


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