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『セイギとミライ-熱血司法書士の事件簿-』第9件目「遺言書が紡ぐ未来」

セイギとミライ9遺言書が紡ぐ未来

セイギとミライ-熱血司法書士の事件簿』第9件目のテーマは「遺言書が紡ぐ未来」。

今回は、前話から続いていた遺言書作成の話の続きで、いよいよ遺言を作成する段階へ。ここで出てくる公証人が、今よくお世話になっている公証人と感じが似ていて、その公証人を思い浮かべながら読んでいたw。

公正証書遺言作成の立会いと保証人

今回の公正証書遺言の作成の話が、あまりにも自分が初めて立ち会った遺言書作成の時と似ていて、びっくり。初めて公正証書遺言の作成に立ち会った日の時のことは、今でもはっきり覚えている。

その日は、保証人として遺言書作成に立ち会う日。初めて会った公証人の先生は、『セイギとミライ』に出てくる日村先生のように温和な感じの先生だった。公証役場とか公証人とか、これまでの生活で関わることがなかったので、正義先生や未来先生のように多少の緊張もあったのだけど、公証人の先生の雰囲気もあって、そういった緊張も良い意味でほぐれた。

遺言者が入院しているということで、初めての立会は『セイギとミライ』で描かれているような大きな病院で行われた。公証人と事務員、ご家族、他の保証人1名ととともに病室へ。病室に入ると、まずは公証人の先生が遺言者へ挨拶をし、我々保証人はその後で紹介された。

遺言書作成の要領は、これも話で描かれているように、質問形式で行われ、それに遺言者が応えるという形で進められた。一通り質問が済むと、予め作成された遺言書の文案を読み上げて、間違いがないか確認が行われた。遺言書の作成には本人の意思が大切。それを再確認できたやりとりだった。自分は保証人として、最後に遺言書に押印をした。押印をする時、遺言書作成という重大な場面に立ち会う責務を実感した。

公証役場との関わり

今の実務で公証役場と関わるのは、①法人設立時の定款認証、②公正証書遺言の作成、③契約書の作成の順で多い。

株式会社を設立する際には、公証人に原子定款の認証をしてもらう。まず始めに定款案と、確認に必要な書類をお渡しして、内容に問題がないか公証役場側で確認して貰う。実質的支配者となるべき者の申告書の提出も忘れずに。主には公証役場の事務員さんとやりとりするのだけど、よくお願いする公証役場の事務員さんは、とても丁寧に対応してくれるのでありがたい。

公証役場と聞くと敷居が高いイメージがあるかもしれないけど、遺言書の作成だったり、契約書の作成だったり、大切な財産の行く末を決める場面では、あまり身構えずに公証役場を利用したら良いと思う。費用の基準も決められているので、相談したら、どれくらいの費用がかかるのかも教えてくれるはず。司法書士は公証役場にお世話になることも多いので、いきなり公証役場は…という方は司法書士にまず相談を^^;。

今回は公証人が出て来て、自分が実務を始めた頃に立ち会った遺言書作成の時のことを思い出すことが出来た。遺言書作成に限らず、実務上での分からないことが多くて四苦八苦していた時期…笑。分からないことは自分で調べたり教えて貰ったりして、その都度経験値をアップさせて今に繋がっている。仕事に慣れることは悪いことではないけど、正義先生と未来先生を見ていると、初心に返って身を引き締めて実務にあたることの大切さも思い出させてくれる。

セイギとミライ』、次は第10話!楽しみ!


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