『セイギとミライ-熱血司法書士の事件簿』第10件目のテーマは「行方不明の財産」。
今回は、『私が司法書士という不思議な人達と出会ったのは夏の始まり』という言葉から始まる。司法書士って名前は知っている人はいるけど、実際何をしている人なのかは知らない人は結構多い。自分も司法書士試験の勉強を始める前までは良く分かっていなかったw。
明治の時代から脈々と続く司法書士の歴史。司法書士の知名度を上げていかないといけないと思う一節だった。
遺産承継業務・財産調査は結構大変
今回の話の中で、被相続人の財産を調査する件がある。
例えば、預貯金口座の調査をする場合には、各銀行やゆうちょに問合わせて情報開示して貰うわけだけど、それぞれの銀行で提出書類や開示までの流れが違っていたり、開示のされ方も違ったりする。中央集約的に相続業務を請け負っている銀行と違って、各支店で相続業務を請け負っている場合は、担当者によっても対応が違ったりする。
財産調査は専門家に頼まなくても相続人がやろうと思えばできる。けれども、うちに依頼された遺産承継業務の中には、途中まで自分でやろうとしたけど大変すぎて自分で出来そうにないのでお願いしたいといったこともあった。確かに、銀行には調査に必要な戸籍一式を提出するけれども、普段取り慣れていない戸籍を集めるのも、相続人が自分でしようと思うと大変だろうと思う。
専門家に頼むと、全ての財産を洗い出した上で遺産目録を作成し、全ての相続人において公平に遺産分割をおこない、清算書に基づいて遺産を分配することになる。相続人が多い場合や遺産が複雑な場合は、相続人だけで進めると手間も時間もかかる上にスムーズにいかない場合もあるので、相続業務に明るい専門家(司法書士や弁護士、税理士等)に頼むと良い。
日本司法書士会連合会のレポ漫画が面白かった
2巻の終わりに、神山先生が日本司法書士会連合会へ行った際のレポ漫画が収録されている。連合会っていう、なんか強そうな響きが好きw。連合会とは常に関わりがあるわけだけど、司法書士の資格登録の時も司法書士会経由で連合会に登録申請するので、連合会に行ったことはない。
少しだったけど、連合会の雰囲気が分かって良かった。すごい気さくな広報理事さんがいるんやね^^。所属している司法書士会の方も優しい方が多いもんね。
最後にSpecial Thanksとして弁護士や司法書士等、沢山の方々の名前が掲載されている。『セイギとミライ』でこうして司法書士の世界を丁寧にそしてリアルに描かれているのは、こういった沢山の方々が関りがあるからなんだなーと妙に納得^^。
今回で2巻が終わり、次回からはいよいよ『セイギとミライ』は最終巻の第3巻!、楽しみ!